活字の子

超能力番組を10倍楽しむ本  

山本 弘(著) 楽工社
2007.4.14

UFOだのUMAだのの超常現象番組は大好きで、すでに平均的日本人の10倍くらいは楽しんでいる。
「超能力番組」も。

しかし、この本で主に取り上げられている、「透視で人探し」番組はほとんど見たことが無い。
なんか興味なかった。
いくらでもインチキできるし、と思っていたら、まさにこの本にはそういうことが書かれていた。

いくらでもインチキしてるじゃん。

念力系超能力のインチキのようなトリックがあるわけでもなく、素人でも再現できそうなつまんないインチキ。
ただし、「つまんないインチキ」とは、手口がわかった後の感想で、何十回もビデオを見て、透視されたという現場に実際行って道をたどってみる、など、正しく見抜くには推理力と労力が必要。

いろんな「物の見方」をあらためて考えさせられる本だった。
人をだます手口なんてたくさんあるし、人をだます人もたくさんいるってことを自覚しながら生活すべきなのだ。悲しいが。

子供の読者も想定して書かれているところもポイントで、カバー袖に書かれているように、多くの子供に読んでもらいたい内容だった。

インチキ健康番組のヤラセが大騒ぎになって、超常現象番組も放送しづらい世の中になってしまったが、誠に勝手ながら、超常現象番組にはなんとか生き残って欲しい。

スピリチャルだの占い師だのが偉そうにしている番組は消滅してもいいからさ。


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