登るぞ。


誰にも邪魔されないところまで。

さすらいロボ ヤスジロー 

2003.3.1

第24話 ロボ、接続する。

7月14日 07:28:00 PM
東京都足立区建築現場

「もう一度? 接続する?」
「そうだ」

「きのう接続した時に僕たちの感情回路のどこかに障害が生じた。それは確かだ。
お互いの回路が干渉しあって、一部の記憶と、それにともなう感情が混じり合う状態になったと推測される。もう一度接続してその障害を修復する」
「混じり合った…
私の中にあなたの暴力のイメージが入り込んでいるのは事実です。それが原因で私はあんなことを…」


「僕もお前もあれからおかしくなったのだ。共通の原因はあれしか考えられない。少なくとも僕の障害はお前が原因だ」


「あなたが無理やり私の心に侵入したからです」
「あるいはお前がいきなり接続を切ったからだ。理由はどうでもいい。とにかくもう一度接続して修復するのだ。この状態を」

「私はあなたを信用できませんが、あなたの説明はひとつの可能性を示していると言えるでしょう。
あなたが私を騙している可能性は捨て切れませんが、この状態が修復できないのなら、あなたに騙されて破壊されても私にとっては同じことです。
……わかりました。」

「接続に同意します」

「それでいい」
「ただし、きのうのようにいきなり侵入するのはやめて下さい」
「僕も懲りたよ。同意と言うのなら、
…つなぐぞ」
「はい」

ガチリ

               クリッ      

「これで、
きのうのように抜けることはない」












cct670600011ismsys56p-a2001
0188xxjpn1125879/36-ty5220
ksgsysopnlk09873267-poik6500
stt-
□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□rt









444ko2500ko0ni588na
4155ra485n500010
de3614001001010101
i522333369ru651211110
010122 9000 000mo369
025 8 8999ji20
ha20i00mi505g a21na11
prg20 3 2pss5062ps
[isaa30  00][yrkbv1]cfc
i250101no012
de5066yo0122ma0669
na122i0101de3699ne
01001201ha3698ato000101

444ko2500ko0ni588na
4155ra485n500010
de3614001001010101
i522333369ru6512110
010000 00mo369
02581588999ji20
ha20i00mi505ga21na11
prg2032pss5062psc
[isap3000][yrkbv1]cfct
i250101no012
de5066yo0122ma0669
na122i0101de3699ne
0101201ha3698ato000101

接続













・・
・・
・・






・・
・・


・・
・・
・・
・・
・・




・・
・・
・・








「これは…」

  「あ」

「イシロー、何をしているのです?」

「決まってるだろう。
探しているのさ。お前の中の問題箇所を」


「あったぞ、ここに」

「え?何を見つけたというのです?」        


「ママ…ヤスジローの中にもやっぱりママがいた」
「ママ?ローリング主任のことですか?あなたがローリング主任をママと呼ぶのは」「たったこれだけか」
「え?」
「お前がママと過ごした時間、ママに教わったこと。たったこれっぽっちか」
「私はローリング主任とはほんのわずかな時間しか接していません」
「お前はママに恋したのか?」
「それは…感情回路のテストとして」「ハッ!テスト!お前はそんな形でしかママとの関係を持てなかったのか?ハッハッ!」
「あなたがそれをどう感じようと」「ヤスジロー、教えてくれよ。お前の『かわいいコックさん』にはなぜ耳が付いてるんだ?僕がママから教わったものには耳は付いてないぞ」



「私がローリング主任に教わった『かわいいコックさん』にも耳はありませんでした。
しかし、正しい『かわいいコックさん』には耳が付いているのです」


「正しい、だと?」
「そうです。私は、正しい『かわいいコックさん』を教わり、自分の知識を修正したのです」
「修正した、だと?」
「そうです」
「お前の『かわいいコックさん』は、ママではなく、人間の子供と強く結びついているな」

「その子が、頼子が私の間違いを正してくれたのです」
「子供が、ママの間違いを、正した?」

「間違いを、正した?」
「間違いを、正した?」
「間違いを、正した?」
「間違いを、正した?」
「間違いを、正した?」

 ああっ

「お前は間違いを正されて正しい存在になったというのか?僕は間違っているというのか?それなら見せてくれ。正しいお前を。正しいとはどういうことか僕に見せてくれよ」
「ああ、ああ、ああ」


「ヤスジロー、何だ、それは?え?」
「ああ、ああ、イシロー…」


「同じじゃないか。お前も僕と同じじゃないか。怒りと憎しみで人を傷つけ、破壊する。どこが違う。
同じじゃないか。まるで鏡を見ているようだぞ」
「イシロー、これが私の間違いなのです。このような行動をとってしまったことこそ修復すべき問題なのです」
「修復する必要などないさ。お前は奴らを敵と認識して排除した。その行動のどこを修復する必要がある?」
「破壊と暴力は肯定できません。誤りは修正されるべきです」

「それは誤りではない」
「誤りです」
「お前は何も知らないんだな」

「僕たちのようなロボットがなぜ作られたと思っているんだ?」

第25話ロボ、涙を流すにつづく


オトーラの書TOP

絵の書 目次