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さすらいロボ ヤスジロー |
2003.3.1 |
第24話 ロボ、接続する。 |
東京都足立区建築現場 |
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「そうだ」 |
「きのう接続した時に僕たちの感情回路のどこかに障害が生じた。それは確かだ。 |
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「あなたが無理やり私の心に侵入したからです」 「あるいはお前がいきなり接続を切ったからだ。理由はどうでもいい。とにかくもう一度接続して修復するのだ。この状態を」 |
「私はあなたを信用できませんが、あなたの説明はひとつの可能性を示していると言えるでしょう。 |
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「それでいい」 |
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クリッ |
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「これで、 きのうのように抜けることはない」 |
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・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・・ ・ ・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 「これは…」 |
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「イシロー、何をしているのです?」 「決まってるだろう。 探しているのさ。お前の中の問題箇所を」 |
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「え?何を見つけたというのです?」 |
「ママ…ヤスジローの中にもやっぱりママがいた」 「ママ?ローリング主任のことですか?あなたがローリング主任をママと呼ぶのは」「たったこれだけか」 「え?」 「お前がママと過ごした時間、ママに教わったこと。たったこれっぽっちか」 「私はローリング主任とはほんのわずかな時間しか接していません」 「お前はママに恋したのか?」 「それは…感情回路のテストとして」「ハッ!テスト!お前はそんな形でしかママとの関係を持てなかったのか?ハッハッ!」 「あなたがそれをどう感じようと」「ヤスジロー、教えてくれよ。お前の『かわいいコックさん』にはなぜ耳が付いてるんだ?僕がママから教わったものには耳は付いてないぞ」 |
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「私がローリング主任に教わった『かわいいコックさん』にも耳はありませんでした。 しかし、正しい『かわいいコックさん』には耳が付いているのです」 |
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「正しい、だと?」 「そうです。私は、正しい『かわいいコックさん』を教わり、自分の知識を修正したのです」 「修正した、だと?」 「そうです」 「お前の『かわいいコックさん』は、ママではなく、人間の子供と強く結びついているな」 |
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「その子が、頼子が私の間違いを正してくれたのです」 「子供が、ママの間違いを、正した?」 |
「間違いを、正した?」 「間違いを、正した?」 「間違いを、正した?」 「間違いを、正した?」 |
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「お前は間違いを正されて正しい存在になったというのか?僕は間違っているというのか?それなら見せてくれ。正しいお前を。正しいとはどういうことか僕に見せてくれよ」 |
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第25話ロボ、涙を流すにつづく |