日々棒組み  245〜280

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280
忙しいながらも「慣れ」と「開き直り」と「人の情け」でちょっと過ごしやすくなってるオトーくん。
しかし、営業特有の大変さがほぼゼロになったかわりに別の大変さがほぼ百になった状態にはなかなか体がなじまない。
まぁまだ一週間だからね。

それはそれとして。
会社での環境がガラっと変わることがわかっていたのに、バカな私は、家でのインターネットやパソコンの環境もガラっと変えてしまった。

Macからウィンドウズに。
NTTADSLからTEPCOひかりに。
プロバイダーも乗り換えた。

データを移すのに手間がかかったよ。

ウィンドウズそのものは会社で使っていたので戸惑いは無いが、新しく使い始めたホームページ作成ソフトがまだ使いこなせなくてイライラする。

そもそも「使いこなす」なんて言うほど高度なことをするつもりは無いが、この「日々棒組み」みたいな簡単な形ですら前回までとそろえられない。
日付をテーブルの右寄せにしようとすると本文も右寄せになってしまう。

というわけでこんな形になってます。
色は意識的に変えましたが。

アヤはここんとこコムギネンド細工に凝ってます。

作るのはたいてい「ごはん」ですが。

2005.6.8


279
忙しいっちゅーねん。
内勤は忙しいっちゅーねん。

きょうはウンコもしてないっちゅーねん。
ホントホント。

しかし長い一日だった。
営業だった自分なんてはるか昔の別人だ。

でも営業の時の荷物がまだ移動できてなかったりして。

ここだけの話、5月末に書かなきゃいけない請求書をまだ書いてなかったりして。
明日書くか。

書けんのか?
明日どーなるんだ?

ぜんぜんわかんねーや。

まぁ、なんとかなるさ。

2005.6.1



278
既報の通り、六月いっぴからは内勤になる私。
 これからは品質管理の部署で大活躍だ。
 
ということでいつになく張り切っている私は、自分が関わる工程のチェックシートを作ってみた。
詳しい説明は省くが、あーなってそーなってこーなったものを工場に送る。
その工程のポイントをチェック項目として羅列する。
データを専用回線で工場に送って、私が関わる工程が終わる。
 
チェックシートの最後の項目は、
 
 □ データ転送
 
となった。
データ…

転送…

…うれしい。
 
スタートレックファンにしか味わえないささやかなよろこび。

2005.5.24




277
まあそんなこんなで。
会社で人事異動があって、5月いっぱいで営業部を離れます。
内勤になります。

入社してから約20年、最初の1ヶ月だか2ヶ月だか研修したのを除けばずっと営業部員だったわたくし。
先輩や、年の近い後輩が、あちこち動いたり、また戻ってきたり、辞めちゃったりしてる中、営業部に居座り続けたわたくし。
動かざること山のごとしのわたくし。
ごとしのわたくし。
わたくしわたくし。

もう、いつから上着無しの半そでワイシャツにすればいいか悩まなくてもいいのね。
ゲラを詰め込んで真四角の箱のようになったカバンを運ばなくてもいいのね。
横殴りの雨の中を歩き続けて、お客さんのところに着いたときには背広の色が変わっていた、なんてことももうないのね。

ぜんぜん寂しくないけど。

歩かなくなるので、健康面がちょっと心配かな。
両足がつるほど歩くのもどうかと思うけど。
会社の中でずーっと働くのってどんな感じなんだろ?

それより俺、6月から何するんだろ?

2005.5.11


276
あー、あした会社かぁ。
めんどくせーなー。

あさって休みか。
うれしーなー。

連休前は、休み中はあれもやろうこれもやろうと思ってたのに、結局なんにもやらなかったな。
普段怠け者だと、連休になるともっと怠け者になるって、ただそれだけのことさ。

そんな中、アヤは補助輪付きの自転車に乗れるようになってきた。

「補助輪付きの自転車なんて乗れてあたりまえじゃん」

と、あなたは言うかもしれない。
でもそうではないのだ。

初心者にとって足でくるくるこぐのはむずかしいのだよ。
っていうか、初めはぜんぜんできない。
説明しようにも言葉も通じてんだか通じてないんだか微妙だ。

前だ後ろだ戻せ回せ踏み込め前を見ろ。

色々言われながら練習して、この連休中になんだか形になって来た。
ブレーキとかはまだ握れないけど、順調に走っている時はなんだか得意げな表情で、こっちもうれしくなる。

今は知人からもらった『ウルトラマンダイナ』のオンボロ自転車だが、もう少し乗れるようになったらピンクのかわいい自転車を買ってもらえるみたいだ。

やがては補助輪無しの特訓も始まるだろう。
お兄ちゃんの時は涙の猛特訓だったぞ。アヤもがんばれよ。

しかし子供はたいへんだな。
おすわりができたと思ったらはいはいしろ、はいはいしたら立て、歩け、走れ、オムツ取れ、自転車乗れ。
課題の連続パンチだ。

子供はたいへんだ。
そしてすばらしい。

2005.5.5


275
おりこうアヤちゃんは、「うんち」と「おしっこ」が言えるようになって、ここんとこ昼間はオムツ無しで過ごしている。
親としては喜ばしいことだが、トイレ使用者が一名増加したことでわが家のトイレが混み合うようになった。
ホントホント。
増加したトイレ使用者一名がトイレ近いしね。

今が大事な時なので、
「今お父さんがうんちしてるからその辺でしてね」
と言うわけにはいかない。

おしっことうんちは「トイレ」もしくは「その辺」でオッケーという認識になると困るからだ。

なので、今、わが家のトイレはアヤが最優先使用者である。
アヤが「おしっこ」と言ったら、ただちに立ち退かなければならないのである。
なんびとたりとも居座ることまかりならん、なのである。

今朝、私が「大」排出のためトイレで座っていると、アヤが何か言いながらトイレのほうに向かってくる気配がした。
朝の立ち退きはいろいろな意味でつらいが、かわいい娘のためだ。
と、腰を浮かそうとした瞬間、アヤが大きな声で言った。

「おとうさん うんち 手で さわったのー?」


さわってません。

2005.4.27


274
きのう会社から帰るときに東京メトロ銀座線で乗り合わせたおっさんの大声のひとり言

「なんだよ、今日なんだよ、火曜日。じゅうくんちの火曜日。なんでこんなに乗ってんだ。疲れる。
そうか百姓が乗ってんだな。こっちは下町だ。上野で降りろよ。百姓は上野で降りろよ。疲れる。
常磐線。百姓は常磐線。降りろよー、お前らみんな上野で降りろよー。
通勤電車だ。これじゃ満員の通勤電車だ。こっちは疲れて座って帰ろうとしたのに百姓のおかげで座れない。疲れる。
頭の悪いサラリーマンが乗るから電車が混むんだ。疲れる。頭が悪いサラリーマン。疲れる。お前らはほんとに頭が悪い。疲れる。
(周囲で携帯電話を操作している乗客を眺め回して)
サル。ケータイを持ったサル。必要な時だけ使え。サル。そんなことだからインド人に勝手なこと言われるんだ。サル。ケータイを持ったサル。疲れる。
(電車が上野に到着)
お。上野だぞ。降りろ降りろ百姓どもみんな降りろよー」

私は常磐線は使わないし、農業に従事してもいないし、ましてサルでもないが、彼の声に送られて電車を降りた。

すべての人に幸せと

疲れた時に座るための椅子を。

2005.4.20


273
広島と長崎に原爆を落として「人間」を何十万人も殺したあの国の国民的テレビドラマ、スタートレックシリーズの、私はかなりのファンだが、ブッシュは親子もろとも大嫌いだ。

韓国のドラマは見たことがないし、これからも見ないだろうがキムチは食う。食い続ける。
俺が愛用しているSONYのMDウォークマンには「MADE IN CHINA」と刻印されている。

「日本」ってなんだ?
「反日」ってなんだ?
「歴史」ってなんだ?

それがどうした。今生きてる命より大事なもんなのか?
そんなもんがこの世にあんのか?

いいかお前らよく聞けよ。
バカはそろって一方に走りっぱなしだからはっきり言っとくぞ。

「過去」で俺の子供たちの未来を閉ざすなよ。
お前らの子供たちの未来を閉ざすなよ。

2005.4.17


272
そんなわけで。
271で書いた、「ショウヘーが起こしたちょっとした事件」というのは、正確には、「ショウヘーが起こしたちょっとした事故」なんだよってことは「文書の書」に、「エマージェンシー!」として書いた。
って、いちおう記しておこう。

「つづく」にしたおかげで(正確には「つづかなかったらごめん。」と表現しているが)、みなさんの思うところの、「中学生が起こしそうな事件」や、「自分が中学生の時に起こした事件」を掲示板に書きこんでいただいて、とても興味深かった。

中学生は「バカ」なので、また事件があるかもしれない。
「バカ」だからしょうがないが、あまり深刻な事態を引き起こすような事件は勘弁してもらいたいと心から祈っている。
ネタにできないから。

要するに、ネタにできるくらいの範囲内でよろしく頼むよってことだ。
ネタを提供してくれよって、意味も含んでたりする。
どうだ。
親としてどうだ、こういうの。

2005.4.13


271
ショウヘーが中学校に入った時、学校でちょっとした暴力事件があって怪我人が出たりしたのだが、もしもショウヘーが怪我を負わされるようなことがあったら犯人をとっ捕まえてツルハシで頭蓋骨をかち割ってくれん、と、天国のおじいさまに固く誓ったが、ツルハシなど所有していないことに気づき、ツルハシって、どこで売ってるのかなー、と考え込んだのがついきのうのことのように思い出される。

そのショウヘーも、暴力事件の被害者になることもなく無事2年生になった。

まぁ、途中、教師の馬鹿さ加減に腹が立ったことはあったけどな。
だからもー学校出てまた学校入るやつは「がっこー」の常識しかないからダメなんだよ。と言わせてくれ。ここは言わせてくれ。

そんなこんなで中学2年生。
今年誕生日が来たら14歳。
世が世ならエヴァンゲリオンを操縦できるお年ごろ。

そんなショウヘーが数日前にちょっとした事件を起こした。

今日はここまで。

つづかなかったらごめん。

2005.4.7


270
このところエロ系や出会い系の迷惑メールが増えてきた。
以前は月に何通かだったのが、日に10通近くのペースになっている。
やっと私も一人前と認められたということか。
日に10通くらいではまだまだか。
まだまだ精進が足りぬか。

その手のメールは、件名に気になるような言葉を使って、まずはメールを開かせようとするが、だからこそ件名を見た瞬間にその手のメールだと判別できたりする。
判別できたら即削除だ。
これも修行の賜物である。

きのう届いたメールの件名はこんなだった。

「Re: 貸したブルマー返して下さい。」

ブルマーの貸し借りは覚えが無ぇよ。
と、ひとしきり笑ったあと、思わず開いてしまった。

まだまだ修行が足りないということか。
人間死ぬまで精進である。

2005.3.27


269
この半年くらい、仕事のトラブルが立て続けに起こって、かなりまいっていた。

「そんなとこ間違えねーだろー」というようなミスが連発で起こる。
あらゆる部署であらゆるミスが発生する。
原因がわからない不可解な現象が発生して事故になる。

もうホントいやだった。

仕事中は、体の中にドロドロした反応の鈍い液体が詰まっているような感触で過ごしていた。
すべての判断が裏目に出て自信を失い、ちぢこまって歩いていた。

毎日の眠りも浅く、ちょっとしたことで目が覚めてしまう。
今朝は風の音で目が覚めた。外では凄い音をたてて風が吹き荒れている。
オカーは朝の支度か、すでに布団の中に姿はなく、アヤだけがころんと寝ていた。

起きるには少しだけ早い時間だったが、また眠ろうにも仕事の懸案事項が頭に浮かんできて眠れない。
目だけ閉じていたが、しばらくするとアヤが動く気配がして、

「おとーさーん」

目を開けるとアヤが布団の上に立ち上がってこちらを見ていた。

「おとうさん、かぜ すごいねぇ」

ちょっと不安そうな顔をしていたので、

「すごいねぇ。怖い?」

と訊くと、

「こわくない おとうさんがいるから」








言葉というものは、発した者より受けた者の心に、よりはっきりと像を結ぶ。

今日からは胸を張って歩こう。

2005.3.26


268
アメリカの牛なんか食わなくても死にゃしねーよ。

2005.3.20


267
俺って天才?

と思うことが年に1、2回ある。
今年はおととい、第1回めがやってきた。

夕方の営業会議。
営業会議っていうのは、「どうやったら仕事がたくさんとれるかな?」という話をいろんな言葉で表現する場なのだが、営業部員のみなさんの話を聞いているうちにひらめいた。

私は、書籍を主に印刷する会社に勤めているのだが、最近は出版不況とやらでなにかと厳しい状況だ。それでも売れる本はバカみたいに売れてたりするので、要は売れる本を印刷すればいいってことだ。

そうだ。
自分で書けばいいのだ。売れる本を。
それをうちの会社で印刷する条件で出版社に売り込めばいいのだ。
どうですか?
画期的な営業。
自分で書いて自分で営業担当になって印刷。
なにしろ自分で書いてるからちょっとくらい間違っても気にしない。
そもそも「売れる本」なので個人的にも潤う。
子供たちにおもちゃのひとつも買ってあげられるってもんだ。

なんだ?売れる本って、今ならなんだ?
ホラーか?ファンタジーか?パチスロ攻略法か?スピリチャルか?
なんでも書いちゃうよ。パチスロはやったことないけど。

そんな画期的な思いつきだったが、会議で発言するのは控えた。

みんなまじめに話してたから。

2005.3.18


266
早起きは三文の徳、

と人は言う。
「徳」なんだね。「得」だと思ってたよ。たった今まで。
早起きしたら三文もらえるもんだと思ってたよ。今の今まで。

三文っていくらだよ。
日本円でいくらだよ。
相場は変動するのかよ。
「徳」はお金に換算できるのかよ。がっかりだ。
そんなだからライブドアの社長みたいのが騒ぎまわるんだよ。別にいいけど。

それはそれとして今朝は早起きしました。15分くらい。
15分の早起きはお金に換算するといくらだよ。
いや別にいいけど。

「おか〜さ〜ん」
アヤがむっくり起き上がって叫んでる。オカーはショウヘーを送り出すために一階に下りている。
銀色に輝くデジタル時計の画面を見ると、
06:42
通常は7時ちょっと前が私の起床時間なので、あと15分くらいは睡眠時間のはずだった。
アヤは私を見ると、
「ほんみよー。ケーキがなくなるほん」
子ブタのケーキが無くなって、ネコの探偵が探すけど、犯人はお母さんブタで、みんなでケーキを食べてめでたしめでたし、という絵本だ。こないだの日曜に読んであげたやつだ。
朝からそんなことやってられないって。

「おとうさん起きて会社行くから、本はまたこんどみよー」
「おとうさん、シャツきてかいしゃいきたいの?」
「うーん、行きたくないけど行くの。ホントは会社なんか行きたくないんだよぉ」

朝からアヤ相手に愚痴っていてもしょうがないので少し早かったが、靴下やらハンカチやらを持って、アヤを抱きかかえて一階へ下りた。
その後はまあ普通の朝のペースで準備して家を出た。

今日は直行だったのだが、得意先の最寄りの駅に着き、清算機に定期券を入れたら、私がお金を入れる前にちゃりんと10円玉が出てきた。
4枚。
40円。

もうけ。
よんじゅうえん。
40円の得。
15分の早起きは40円の得。

ということが明らかになった3月の朝であった。

40円払うからもう15分寝かせてくれ。
なんてことも考えちゃう3月の朝であった。
オトーくん43歳の春であった。



あ42歳だ。

そりゃそうと。
その得意先から帰る途中、通りがかりのバス停でちょうどバスが発車するところだったのだが、ドアが閉り、動き出した瞬間に、派手な青色の上着を着た小太りのばあさんがドテドテと駆け寄り、持っていた杖でバスをカンカン叩いてとうとう乗り込んじゃったのを目撃した。
ばあさんてすごい。

バスを停める魔法の杖。

っていうか、ばあさん杖いらないんじゃないの?

2005.3.11


265
歩きすぎて足が痛てーよ。

ここんとこ仕事が忙しくて、それに比例して持ち運ぶ物も多くなって重いったらない。
黒くてでかいカバンがぱんぱんにふくらんで真四角になってる。
「男なら徒歩で営業」を人生のモットーとしている私にとっては試練の季節だ。

なんつってたら右足のふくらはぎが痛くなった。
自分の体のどこが自慢って、ふくらはぎのこの美しさが自慢だったのだが、その自慢のふくらはぎが痛くてしょうがない。
普通に歩けるような歩けないような微妙なライン上に立たされている。
靴を脱ごうとすると、吊る。

もういやだ。

もう働きたくない。

そう体が言っているのだ。

俺は働きたいけど、体は働きたくないのだ。

しばらく温泉でも行ってゆっくりしてーなー。

健康ランドでもいいや。

2005.3.4


264
さみーなー。骨の随まで。

ここんとこ休日の午前中は公園の砂場でアヤとままごとをするようになった。
皿やカップに砂を盛り付けて、「ごはん」や「ケーキ」や「飲むヨーグルト」を作る。
作って並べる。
並べて食べる。

なんだか楽しいみたい。
アヤの笑顔は何物にも換えがたいが、寒いもんは寒い。

ここんとこ、休日にアヤとお風呂に入ると、湯舟でままごとをするようになった。
桶を浮かべて、カップでお湯を入れてゆく。

「これはぶどう味」ジャー。
「これはポテト味」ジャー。
「これはうどん味」ジャー。
「これはケーキ味」ジャー。

どんな料理ができるんだか。

「そろそろ洗おうか」「や」

「これはキャベツ味」ジャー。
「これはチーズ味」ジャー。

いいかげんのぼせてくる。

午前中は寒い。夜は熱い。
体に悪いような気もするが、案外バランスがとれてるような気もする。
いずれにせよ、アヤの笑顔は何物にも換えがたい。

2005.2.27


263
ショウヘーが、家族みんなが揃ってる部屋で数学の問題集みたいのをやっている。
オカーが横から教えたりしてる。
私はテレビを観ている。
アヤは、言葉では簡潔に表現しづらい言動を繰り返している。

ショウヘーが言った。
「ねぇ、コンパスってある?」
三角定規や分度器とセットになったのがあったはずなので探して渡す。
オカーが、
「コンパス持ってないの?授業中どうしてたの?」
と突っ込むと、自信満々で、
「大丈夫。あんまり使わなかったから」
それでいいのか。

アヤは幼児なので言葉も正確ではない。
「テーブル」は「テールブ」、「はらぺこおおかみ」は「はらこぺおおかみ」になってしまう。
ふと思いついてアヤに言ってみた。

「アヤ、『アラブのあぶら』って言ってみて」

「あらぶのあびだ…ば?」

もうなんだか子供たちが愛おしくてしょうがない。

2005.2.20


262
会社帰り、街灯のまばらな暗い道を歩いていたら、7、8メートル先の家から小柄なおばちゃんがパタパタと飛び出してきて、私のほうを見るなり、
「おとーさん、あしたかきた…」
と話しかけてきた。
私の後ろには誰もいないので、私に向かって言っているようだ。

2秒ほどの沈黙の後、さっきの5分の1くらいの音量で、
「…ちが…な」
とかつぶやいてる。

すれ違う一瞬前にさらに小さな声で、
「…ちが…た…なに…ふに…」
などとさらに意味不明な言葉をつぶやいている。

よっぽどその家に「ただいまー」って入っていってやろうかと思ったが、常識ある社会人として思いとどまった。

しかしおばちゃんは何と言いたかったんだろ?

「お父さん、明日、かきたまうどんにする?」
だろうか?
いや、ひょっとしたら、
「お父さん、明日、かきたまそばにする?」
かもしれない。
いやいや、
「お父さん、明日、かきたまじるにする?」
の可能性も捨てきれない。

うどんでもそばでもじるでもよろしいがなー!

関西人でもないのに関西風のつっこみを入れてみた。
いつの日にか関西に住むための練習である。

待てよ。

ひょっとしたら、
「お父さん、アシタカ来た」
かも。

もののけ姫かよ。

2005.2.3


261
ボウリング

なんか…

ボウリングなんか。

ボウリングなんかボウリングなんか。

ボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんかボウリングなんか。

けっ。

なぁーんでああなっちゃうんだろーなー。
右へコロコロ左へコロコロ。

おかしーなー。
なんで狙った所へ転がらないんだろう?

まるで。
人生のようだ。

とか言うっとくか。
へーん。

2005.1.30


260
優勝宣言。

なに?

なに優勝?なに宣言?

29日に開催される会社のボウリング大会の話である。

年末に行われた得意先主催のボウリング大会で、64人中第3位という好成績。
そのあとのビンゴ大会でもトップで大当たり(わけあって辞退したけど)と、仕事はボロボロなのに、どうでもいいことではツキまくってる私。
なんて言うか。

優勝できない気がしない。

今回の出場選手は25人。
64人中第3位ということは、25人だと約1.17位という計算が成り立つ。
どう?
日本の出生率より低いこの数字。1.17。

え?

あれ?

1.17位って、2位ってこと?
あれれ?

悪くても準優勝宣言。

2005.1.26


259
オトー家の食卓、ゆうべは「お好み焼き」。
ホットプレートで、お好み焼き以外にも、うどんやらギョーザやらを焼いてみんなで食べる。

テレビでは、リフォームの番組「劇的ビフォーアフター」で、またしても9坪の家のリフォームだ。
お好み焼きを焼いている間にもサザエさんが「わずか9坪」、「たった9坪」とかぬかしてる。「狭小住宅」などという差別的表現も飛び出す始末だ。まるで「9坪」に住んでいる者には人間らしい生活が不可能であるかのような言い草だ。

「オトー家の人々」は「9坪家の人々」でもあるので、いちいち気にさわる。
オトーオカーショウヘーは、「やかましいわボケ!」「9坪だって立派に住めるんじゃい!」「リフォームの前に整理整頓をせんかい!」などと、出身地不明の怒りの声をあげる。

アヤだけはそんなマスコミの迫害など意に介さず、「うどんちゅるちゅる」を食べ続けている。
うどんをちゅるちゅるしながら、ホットプレートの上をじっと見つめている。
やがて、うどんをちゅるちゅるし終わったアヤが、ホットプレート上のお好み焼きを指さして言った。

「ねぇねぇ、アヤにもそれちょうだい。
それ。おっとこまえやき」

ザマミロ、狭いながらも楽しい我が家だコノヤロー。

2005.1.24


258
そんなわけで、アヤも無事に満2歳となった。
これもひとえに、
ひとえに…えーと。
何かのおかげさまでしょう。

「アヤ、誕生日のプレゼント、何がほしい?」

「ごはん」

オカーとアヤの会話です。
満2歳って、こんな感じです。
ごはん食べさせました。

それはそうと、ショウヘーが、金曜日から二拍三日のスキー教室で、今夜帰ってきた。
なんだか楽しかったみたいでよかったよかった。

帰ってきたショウヘーに、アヤがすりすりしたりしてる。
久しぶりに会えてうれしいみたいだ。
兄弟仲良しでよかったよかった。

2005.1.16


257
またもやお風呂ネタ。

私が頭を洗っていると、アヤが、シャワーのお湯を私の右足のスネにかけはじめた。
ずいぶん熱心な様子で、何かつぶやきながら湯をかけている。

「けがおちるようにけがおちるようにけがおちるように…」

毛が?落ちる?

アヤちゃん、シャワーでスネ毛はおとせませんよ。

あまり熱心なのでしばらくそのままにしておいたが、頭も洗い終わったので、
「ありがとー洗ってくれたのー、もういいよー」
と、シャワーを取り上げようとすると、
「イヤーッ!」
と、私の手を振り払い、また、
「けがおちるようにけがおちるようにけがおちるように…」

当たり前だが、いくらやっても「けはおちない」。
お湯を流し続けるのも無駄なので、
「はいはいありがと。もういいよ。入ってあったまろーね」
と、湯船に右足から入ろうとすると、
「こっち」
と、今度は左足のスネにお湯をかけ始めた。

「けがおちるようにけがおちるようにけがおちるように…」

私のためを思ってやってくれているいようなので、もう少しだけつき合うことにした。
私は、右足だけを湯船に突っ込んで、左足は洗い場に残っているという、極めて不自然な体勢(もちろん全裸)で、しばらくの間、
「けがおちるようにけがおちるようにけがおちるように…」
というアヤのつぶやきを聞いていた。

アヤちゃん満2歳まであと五日。

2005.1.11


256
アヤから、「おとうさんすき」と言われて喜んでいたオトーであったが、敵は意外な所に潜んでいた。

きのう、お風呂に入ろうとしたら、アヤの口の中に何かが入っている様子。

「なに食べてんの?」
「あめ」

「あめ食べてんのかー、アヤは食べるの好き?」
「すき」

「食べるのとお父さんとどっちが好き?」

「たべるの」

全裸でその場に倒れるかと思うくらいがっくりしたよ。
誰のおかげで毎日おまんまが食べられると思ってんだー。
今度「扶養家族」という概念についてじっくり話し合おう。

アヤちゃん満2歳まであと六日。

2005.1.10


255
キャンペーン実施中!

アヤが最近、「きゃんぺーんじっしちゅう」という言葉を覚えた。
テレビからこの言葉が聞こえてくると、にこにこしながら「きゃんぺーんじっしちゅう!」と復唱する。

思えばショウヘーも小さいころ「きゃんぺーんじっしちゅう!」と叫んでいたような気がする。
子供にアピールする響きなのか?「きゃんぺーんじっしちゅう」。

しかし、アヤのおかげで意識するようになると、日本ではさまざまなキャンペーンが実施されていることをあらためて思い知らされる。

ドーナツ屋も、トイレの洗剤も、缶コーヒーも、日々キャンペーンキャンペーンキャンペーンだ。
もはやキャンペーン無しでは成り立たない国になってしまったのだ。ニッポンは。

そもそもキャンペーンってどういう意味だ?

キャン
ペン

キャンの
ペン

キャンは
ペン

キャンが
ペン

キャンも
ペーン

もう、この文章をどうやって締めくくればいいのかわからなくなってる。

キャキャンがペン

誰が殺したクックロビン

…もう勘弁してくれ。

2005.1.5


254
はっ!

もう4日じゃん。
明日から会社じゃん。

俺は何をやっていたんだろう?この7日間。
どこへ行ってしまったんだ俺の7日間。

テレビの画面ばかり見ていたような気がするな。
格闘技とか、ドラクエとか。

そう。
結局やってるドラクエ8。
でもさっき見たら18時間半だったな。ドラクエやってた時間。

7日間のうちの18時間半だからたいしたことないな。
ヒョードルなんて6000000000分の1だからな。

あ、あと初詣は行ったな。わが家の恒例行事だから。
家内安全と、世界平和と、例の件が絶対ばれませんようにって、お願いしてきたよ。

休み前は、あれもやろう、これもできる、って、希望に燃えてたのに、終わってみれば、俺にできたのはベホイミを覚えることくらいだったな。

まぁ、アヤとたくさん遊べたからよかったな。

あー、明日から会社かぁ。

会社行くのはいいんだけどさー。

ちょっと心配なんだよねー。
あれが。

7日間で狂ってしまってるから心配だなー。
あれ。

ウンコのリズム。

2005.1.4


253
そんなわけで会社の大掃除も終わり、晴れて冬休みだ。

あれ?今年の大掃除は楽チンだったなぁ、ゴミもひと袋しか出なかったし。と思い、よく考えたら、7月の席替えで私の領地が五分の一ほど削られたため、ゴミ類を置いとこうにも場所が無かったのであった。

こんなことなら、机もロッカーも無しで仕事をしていれば、ゴミを溜め込まないで日々暮らせるな。
あちこちふらふらしながら仕事すんのね。

しかし、机が広いってのは気持ちいいね。
よく見とこ。
年に一回しか見られない現象だから。
年に一回潮が引いて現われる不思議な島みたいだね。
もはや季節の風物詩。
隅田川の花火や、浅草寺のほおずき市と肩を並べたね。俺の机は。

みんな見とけよー。

って、もう休みか。

2004.12.29


252
日曜日、アヤとお風呂に入って、メロンパンナちゃん(アニメ『それいけアンパンマン』に出てくるキャラクター)のおもちゃを湯船のふちに置いては、ふたりで、
「きゃー」
と悲鳴をあげるお遊びをしていた(それのどこが面白いんだ?とは訊かないこと)。

3回ほど繰り返したところでアヤが、

「おとーさん、すき」

と抱きついてきた。



今年もいろいろあったけどさ。

思い悩んでいたほとんどのことがどうでもいいようなことだったな。

2004.12.27


251
メリークリスマス!

いちおう言っとくか。
ぜんぜん関係ない話を始めるけど。

以前から髪の毛が少なさが危ぶまれていたアヤちゃんであるが、2歳の誕生日を目前にした現在では、本数は少ないながらも、伸びてきたおかげで、少しづつ形になってきた。

そのままにしていると前髪が目に入るので、髪留めをしている。
パッチンとやるやつは私にもそれなりにやってあげられるのだが、ヘアピンみたいな、ただはさむだけのやつはどうもうまくできなくて、留めたつもりでもすぐにスルスル取れてしまう。

オカーに、
「これどうやってやるの?」
って訊いたら、

「普通にやればいいんだよ、普通に」
と言われた。

「普通に」つったってさぁ。

ヘアピンなんか使ったことないもん。これまでの人生で。
「ヘアピンの普通の使い方」ってわかんないもん。

思えば、女といえば母と祖母しかいない家庭で育っている私が、女の子グッズの取り扱いなどわかるわけがないのだ。

これからも何か得体の知れない、「女の子グッズ」が現われるのだろうか?
どこの馬の骨とも知れない「女の子グッズ」、例えば、えーと、例えば、キティちゃんの、…キティちゃんの、缶づめとか。

2004.12.24


250
朝晩の通勤電車に異様な臭いが充満する季節がやってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

私がタバコをやめてから約1年半。以前は時々見ていた「喫煙夢」も、最近では見なくなり、タバコとは無縁の人間になれたようです。
しかし、健康的にも経済的にもいいことばかりだと思っていた非喫煙生活ですが、ひとつ落とし穴がありました。
以前と比べて嗅覚が鋭くなったのです。
特にタバコの臭いに。

自分がタバコを吸っていた時には、よほど強い臭いでなければ気にならなかったのですが、今では、おそらくたいていの喫煙者を嗅ぎ分けられるくらい敏感になってしまいました。
電車で近くに立った人がタバコを吸う人ならばすぐわかります。

この季節の通勤電車は、酔っ払いだの二日酔いだのが大量に乗車していますので、嗅覚が鋭くなった私には辛いです。
時々ガムを噛んでいる人がいますが、ガムのにおいと一緒にタバコや酒や、その他のすっぱい臭いも拡散して、かえって辛いことになってます。
整髪料とタバコの臭いが混じるともう死にそうな悪臭になります。
今朝も隣に強烈なおっさんが立ったので避難しました。

こんなことなら嗅覚は昔のままでよかったのにと思ってしまいます。
昔のままの私でいたかった。
あのころの、恋など知らない私のままでいたかった。

2004.12.23


249
ああ、もう12月20日だーあー。
今年ももうすぐあの日がやってくる。
年に一度の恐怖の日。

会社の大掃除。

今朝、オカーに言われた。

「一年でいちばん働く日じゃない?」

失礼な!
なんて失礼な!

でも。
そうかも。
「作業量」って意味でね。

一年でいちばん体を酷使する「会社の大掃除」。
泣きながらゴミを運び続ける「会社の大掃除」。
♪すいかのめいさんち〜のメロディーで歌いたくなる「会社の大掃除」。

♪終われば楽しい冬休み〜かいしゃのお〜そ〜じ〜♪

そんな日がもうすぐやってくる。

2004.12.20


248
NHKに言いたい!

いちおう言ってみた。

だけどさー、何あれ?
30分くらい見て、あまりにNHKに都合のいい作りにバカらしくなって見るのやめたけど、何あれ?

「これでいいでしょ!」

みたいなあのつくり。
なにあれ?

海老沢のハゲの不機嫌ヅラにびびってるやつも多いんだろうな。
番組終わったら取り巻きと飲みに行ったりするんだろうな。国民が払った受信料で。

とりあえず、海老沢のハゲは鼻の形が変だぞ、と言っておきたい。

なんだかもう、クソのような一連のNHK体質だが、事件の張本人のディレクターだかプロデューサーだかなんだか(なんでもいーや)の写真を見たアヤが、

「これだれ?アンパンマン?」

と言ったことだけは伝えておかねばなるまい。

実写版かよ。
実写版はNHKで放映かよ。

2004.12.19


247
夕食時、アヤと二人きりになった。

「アヤ、きょうは公園に行ったの?」

「いった」

「おともだちいた?」

「いた」

「公園にだれがいた?」

「アヤ」

「おともだちはだれがいた?」

「アヤ、カちゃん」

「アヤカちゃんがいたの」

「いた」

「お砂した?」

「した」

「ブランコぶーらぶーらした?」

「した」

「すべり台しゅーんした?」

「した。おとうさん、おとうさんも、ぶらんこしたかったよー、っていって」

ふふ

「おとうさんもブランコしたかったよー」

「おおきくなったらね」

これからもせいぜい大きくなるように努めるよ。
ブランコぶーらぶーらできるように。

2004.12.15


246
風邪ひいた−。

なんにも悪いことしてないのに。
むしろ善行を積んでいるのに。突然風邪ひいた−。

会社から帰ろうとしていたら突然くしゃみが出て鼻水たれたー。

あーもうやだ。
なんもやる気しない。

この風邪はどこから来たんだろう?
風邪はどこから来るんだろう?
春はどこから来るんだろう?

2004.12.8


245
継続は力なり

ためになることを言ってみた。

年を取ればとるほど、「継続」の大事さと難しさを思い知らされる。
「オトーラの書」を4年余り、っていうか5年近く続けてきて思うことは、絵でも文章でも、継続して書いていれば自分なりに上達するもんだな、ということだ。
あくまで自分の物差しで、という話だが。

絵のことはまたの機会にするが、最近は、たいていのことは文章化できるな、と思うようになっていた。

笑える話は笑えるように。
ほのぼのした話はほのぼのと。
感動する話は感動的に。

自由自在に書けると思っていた。

しかし。

それは過信であった。
思い違いであった。

私は天狗になっていた。

書きたくても書けないものはあるのだ。
文章化を拒む、なにやら曖昧で、多重的な意味を包含したもの。
そんなものがこの世には存在しているのだ。

私の前に。
オトー天狗の前に、ついにその姿を現した、文章化できない「そんなもの」
それは。

アヤのスキップ。

なんでしょう。
なんと表現したらいいのでしょう。

曖昧な角度で差し上げられ揺れ動く両手。
微妙に変化し続けるリズム。
楽しそうで得意気で真剣で、でも困っているようでもあるあの表情。

そしてとにかく笑ってしまう、アヤのスキップ。
しかし笑いながらもなにやら切なさを感じさせるアヤのスキップ。

私は、アヤのスキップに遭遇するまで、この世の現象はすべて文章化できると信じていた。
しかしそれはとんでもない思い上がりであった。
しょせん人間ごときが作った「言葉」などというもので世界を把握することは不可能なのだ。

おのれの卑小さを知るがよい!愚かな人間どもよ!!

2004.12.6



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